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『あした、なに着ていきていく?』

Penseur

2015.11.24

松子

コピーライターにも、もちろん“第一人者”と呼ばれる方々がいらっしゃいます。

 

たとえば、

『おいしい生活』(西武百貨店)などを手がけ、お名前も有名な糸井重里さん。

『ココロも満タンに、コスモ石油』などを生んだ“コピーライターの神様”仲畑貴志さん。

『きょ年の服では、恋もできない』(伊勢丹)ほか、ダジャレを多用したコピーで知られた眞木準さん。

 

そして、女性コピーライターとして我が道を走り続けておられるのは、児島令子さんです。

 

 

『あした、なに着ていきていく?』earth music&ecology)


 

 

CMでも使われ、よく知られているこのコピーのほかに、児島さんは以下のようなコピーも作られています。

 

『私、誰の人生もうらやましくないわ。』(松下電器産業)

『あなたのヌードは、ちゃんとエッチですか。』(マチス化粧品)

『ココロはコロコロ変わらない。』(サントリー・角瓶)

 

どれも女性が思わずドキリとしてしまうものばかりです。

なぜかというと、これらは児島さん自身が話者となった、リアルな言葉だから。

 

性別・年齢・出身地・趣味趣向・職業、さらには人種など…

クリエーティブにあたって、自分と全く異なったターゲットに向けた訴求が必要になった場合、私たちは、近い境遇の人に話を聞いたり、自分にそのターゲットを憑依させてインサイトを探っていくことが多いのではないでしょうか。

しかし、児島さんは自然体です。

どんなときでも、自分とそのターゲットとの小さな接点を見つけ、自分の目線から言葉をアウトプットしているのだといいます。

 

 

「他人の気持ちはわからない。だから書かない。無理して他人の気持ちになるより、自分の気持ちを突き詰めて人とつながればいい」(児島さん)

 

“自分の本心を多角的に打ち出す”という、ある種究極の技。

しかしそれも、きっと人並み外れた引き出しの多さから可能になっています。

 

 

無理矢理他者の視点を借りるのではなく、一度自分の目線で書いてみる、という選択肢。

それは、自らの現状を知るのに有効な方法なのではないかと思いました。

もちろん、森羅万象あらゆるものに興味を持ち、自分の引き出しを増やす、という基礎の部分は変わりません。

色んな物事に、仕事に、世界に、挑戦を続け、よりターゲットと自分の距離を近づけたコピーがつくれるようこれからも精進していきたいと思います!