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仕事の心構え vol.2

Penseur

2018.02.15

ぐっちゃん


最近は暇さえあれば、すっかりマイクラにハマっているぐっちゃんです。最初はドラクエビルダーズの方が良いと思ってたんですが、マインクラフト、なめてましたわ。超面白い。見た目すんごいシンプルなのに、超奥が深い。装置系を作るために、ネットで調べ、YouTubeのマイクラ動画を見てる内に、すっかりYouTubeにもハマりました。興味のある方はぜひ。



さて、僕も大阪から東京に出てきてもうすぐ丸2年になろうとしています。様々な案件に関わらせていただき、大阪では全く触ったこともなかったwebデザインも始めました。この年になっても、まだまだ知らないことばかり。でも、知らないことが多いのって、楽しくないですか?一つ一つ四苦八苦して、何かコツを掴んだあの瞬間、ドラクエのレベルアップの音楽が脳内で鳴り響く感じ、最高ですね!「俺はまだまだ強くなれる」なんてマンガみたいなセリフを言いたくなる瞬間がたくさんあります。


今回は、そんな僕が心がけていることをちょっとご紹介しようと思います。



まず、僕が仕事をする上で最も大切だな、と思うことがあります。デザイナーに限らず、当てはまることではないでしょうか。それはずばり



「察する力」


「全体像を掴む力」と言ってもいいかもしれません。もしくは「依頼の空気を読む力」といってもいいでしょう。
そもそもデザインって、自己表現の手段じゃない。デザインの大前提は「問題解決」です。その前提があって「表現」がある。人によっては、制作物から自分の色を消す、とまで言ったりするぐらい、自分のためではなく、人のためを考えてするものです。自分独自の表現がしたければ、アーティストになれば良いのです。


食品スーパーから、激安セールのチラシを出したい、と依頼されたのに、ただかっこいい表現がしたいからという理由だけで、アパレルブランドの広告のようなスタイリッシュな表現をする、なんてことはまずNGですよね?


このチラシで訴求したい事は何か・ターゲット層はどこか・店の雰囲気はどうだろう・スーパーのトンマナは何か・売りたい商品の強みは何か・クライアントは何を望んでいるのか」などなど、ヒアリングだけでは見えてこなかった部分=クライアントの中でも明確になっていない部分まで踏み込んでしっかり理解・仮設を立てないと、たとえそれなりのクオリティで仕上がったとしても、説得力に欠けたデザイン(=クライアントを説得できない、課題を解決できていないデザイン)になってしまいます。逆に、上記のスーパーの例で言うと、課題や依頼の背景を理解した上で、いわゆるクリエイティブジャンプをして、あえてスタイリッシュな表現をしてみる、というのは広告として一つの手でもあります。ただし、それでもスーパーの雰囲気から大きく逸脱すると、気付いてもらえなかったり、お店の印象を下げる危険性があるので要注意。とにもかくにも理解して計算してやるのと、分からずにやるのでは雲泥の差があります。


デザインには「理由」があります。なんとなく、なんてことは有りえません。そのためにも「察する力」は絶対に欠かすことはできないのです。特に、デザインはイマジネーションの羽を広げる仕事。依頼の背景にも、同様にイマジネーションの羽を広げてみることが重要だと、僕は思います。



と、デザイン目線で書いてきましたが、先に書いたように、色んな仕事でこれは当てはまると思います。


例えばカーディーラーの営業をしている方であれば、お客様から「かっこいい車が良いんだ」と言われた時、ただ単純に、自分の好みのスポーツカーを推す、ということはしないでしょう。まずはお客様のニーズを探ることから始めるのではないでしょうか?もしかするとアウトドア好きで、スポーツカーよりも、無骨でタフなジープのような車を指して「かっこいい」といっている可能性もあります。必ずしもお客様が明確な答えを持っているとは限らないため、相手の情報を必要な限り集め、自分の中で相手の潜在的なニーズを分析し仮設を立て、ピッタリの車を推薦する、それがプロの仕事であり、お金をいただく側の責任だと思います。


ここまでべらべら偉そうなことを書いてまいりましたが、僕自身、まだまだ修行中の身。最後に、僕がこの力を磨くために心がけていることをご紹介して終わりにしたいと思います。








①世間の動きに目をくばる


日々、多種多様なクライアントの依頼を制作する僕も、最初は知らないことだらけでした。ましてBtoB向けの広告物は本当に難しい。社会の仕組みを理解しないと作れないことも多く、そのため、日頃から情報収集が欠かせないなと思っています。町中の広告物はもちろん、今の日本の状況・流行りモノ・物事の仕組みまで、幅広く知ろうと意識することで観察力も磨かれ、自然と情報が目に入るようになってきました。好きなものだけ見ていればいい、というのはデザイナーとしては失格だな、と思います。







②理由を想像してみる


難しいことではないんです。単純に世の中の広告物やモノを見て、何でこのデザイン・機能にしたのか、自分の中で分析してみるだけです。電車や町中で、近くにいる人の様子からどんな生活をしているのか考えてみるのも良いでしょう。答えはありません。でも自分の印象や使用感から、なんとなくの仮設は立てれるのではないでしょうか。それを繰り返して行く内に、察する力も磨かれるのではないかと思います。




③気になるものは片っ端から調べてみる


アートディレクター・水野学さんは「センスは知識から始まる」という本の中で、こう書かれていました。




"センスは知識の集積である"



まさにそうだと思いました。知らなければ、イマジネーションの羽を広げることができません。「分からない」は単純に「知識不足」です。新人時代は、文字詰めに躓けば、そのたぐいの本を読み、今度はフォントの由来が気になってその本を読み、その内に美術史が気になって調べてみたり、などなど、数珠つなぎのように色んな本を読みました。特に基礎部分を固めようと必死になった記憶があります。きれいな広告を見ては、どこが綺麗に思うのか分析し、細かな文字組みを観察し試し、を繰り返す内に、自分の中で広告のストックができて、自ずと依頼を聞けば、だいたいのふんわりしたイメージが出来るようになりました。そこに読んできたフォントの由来や美術史などが合わさると、より仮説の精度が高まって、どんどんおもしろくなってきました。その時代の試行錯誤が今につながっているなぁと、感じる毎日です。


最近はデザイン本だけでなく、ビジネス書も読むようになりました。じゃないとクライアントの話も理解できないなんてことに…!それはよろしくない!もちろん、深く理解しようとすると躓くので、まずは広く浅く。入門編のような本からです。導入部分さえできれば、あとは実戦で試すのみ。結構いけます!笑







ああ長い。またダラダラ書いてしまいました。
なんだかんだ言って「分からない」はチャンスだと思います。分からないことはほったらかしにせず、自分で調べる。それがレベルアップの近道です。どんどん出来ることが増えるのって楽しいですよね。

僕も今週の土日は、家でマイクラ三昧。全自動仕分け機と、全自動釣り機の仕組みを勉強して、早速実践しようと思います。