20世紀最後のミリオンセラーに思いを馳せる
Penseur
2018.02.08
すべて東京の冬が寒いのがいけない。
先日の夜中。
寝る直前に、明日の気温を調べようと思ってスマホを開いたのですが、
「福士蒼汰、熱愛!」の8文字によりすっかり眠れなくなりました。。
もうびっくりです。。スマホ、怖い!
や、全然、福士蒼汰のファンとかではないんです、わたし。
だから次の日ふつうに出社して、朝の他愛のない会話のつもりで前の席のデザイナー女子に
「…見ました? 福士蒼汰…熱愛って」と、言ってみたんですが、なんか私の表情がまずかったらしく、
『結婚した訳じゃないんでしょ? じゃあ大丈夫ですよ!』
『大丈夫! まだ竹内涼真がいます!』
と、謎の激励を受けまして…苦笑
『ていうか、そんなに好きだったんですか!?』と。
や、全然ファンだった訳では…ないはずなんです。たぶん。
ちょこちょこ出演ドラマは見てました。あと、ファブリーズを買うときにたまたま福士蒼汰のシールが着いてるやつと着いてないやつがあったんですが、なんとなく着いてるやつを選ぶぐらいには好きだったかと思います。や、でも無意識です!!
だから「こんなに好きになってるとは思ってなかった」と、出来の悪いポップソングの歌詞のような返事をするのでやっとでした。
人間、いつまで経っても自分というものが分からないものなんですね。それにしても、この経験は今までになかった。。
だから、こんなにモヤモヤする自分がさっぱり分からない。
私の語彙力が足りないのか、うまくはまる表現がありません。
一番ぴったりかもなと思ったのが、いとうあさこがやる「朝倉 南」。
「南、モヤモヤする!」と、鏡の前でY字バランスをキメたい衝動に駆られましたが、それだけは自制しました。なんとなく。なんとなくそれをやってしまうともうなんか嫁入り前の女としてダメな気がしたのです。
少し冷静になった私は分析することにしました。
なんというか、写真付きの記事がダメだった。
福士蒼汰というと、180cmで黒髪、爽やかすぎる笑顔。これもう漫画の世界ですよね。それが週刊誌的な画質の悪い写真に写ってて、『マジで?』と。
『六本木って、え、恵比寿の職場から2駅やん』
『しかも相手、インスタの人って! 27歳って!』
『同い年やん! 私もインスタしておけばよかったよ!』
そんな不毛な文句を一通り並べたあと、気付いてしまいました。
私、27歳をちゃんと自分のものとして生きていないんじゃないか…?
「年齢なんてただのナンバーにしかすぎないわ」っていう言葉が好きなんですが、
思ったらこれは50歳すぎのハリウッド女優が言うから味があるもので、そういえば私、27歳でした。すっかり忘れてました。
27歳といえば、音楽好きとしてまず思い出すのは「27club」ですよね。
ブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョップリン、ジム・モリスン、カート・コバーン、エイミー・ワインハウス……高校生の頃は、バンドやってる友人と「27歳で死んじゃうのもちょっと憧れるよね」みたいな話で盛り上がったものです。
ロックのこういう暗い部分も、強烈に人を惹きつけるひとつの魅力ですよね。
あと、個人的に冬になると絶対に見たくなるドラマ「やまとなでしこ」。
大金持ちと結婚することに執念を燃やす主人公を、ショートカットが眩しい松嶋菜々子がひたすらキュートに演じておられました。
このドラマの設定が27歳なんです。
ちょっとオーバー目にひいたリップが最高ですよね。これぞ眼福!
で、その主人公の桜子さんが言う訳ですよ。
「私の統計では、27歳が売り時のピークなの。それを超えたら値崩れを起こすわ」。
すごいセリフですよね。
たぶん、今の時代に放送するとアウトかなぁ。
でも強烈すぎて忘れられない。小学生の頃、これを見て「なんとなく自分も将来これ言うてるんやろな~」ってぼんやり思っていたことを思い出します。
とはいえ結局、桜子さんは27歳の内に結婚することはなく。病院の御曹司とは27歳最後の日に別れる訳です。
で、次の日に万里子さんが作った手作りのバースデーケーキを前にしてボロボロ涙を流し……
って、印象的なシーンが多すぎて、語り出すと一晩は余裕で越せる…“ひとりライジングサンロックフェスティバル”を開催できそうなぐらい本当に大好きなドラマです(笑)。
東京に異動になって何が最高って、ドラマのロケ地を巡れること!笑
最終話で桜子さんが酔っ払ったときに披露していた親父ギャグ「ばっかじゃ中目黒、なに祐天寺」っていうセリフがあるんですが、この意味、今なら分かります!
というか、毎日出勤時に東横線で(もみくちゃになりながら)通ってます!
「やまとなでしこ」の舞台は代官山。奇しくも職場から2駅!
それはもう行っちゃいますよね♡
桜子さんが住んでると嘘をついてるタワーマンション「代官山アドレス ザタワー」
ことあるごとに登場する場所なんですが、一番好きなシーンは、2話のデート帰り。
びしょ濡れになったまま、桜子さんが家に入るのを見届けようとする欧介さんに「風邪ひいちゃいますよ?」と。
それでも帰らない欧介さんに向かって「ほんとにひいちゃうよ?」っていう…
この敬語からのタメ語という二段活用! すごい!!
桜子さんの天性のかわいらしさ(モテ女っぷり)が垣間見えるシーンです。天才!
で、ドラマで観てるときは、すごく広い場所なんだろうなと思ってたんですが、実際行ってみるとそこまで広くなかったです。相当遠くから、下から煽るように撮ってたのかな? そういう話も、今度動画部のN津さんとしてみたい…と思いつつ。
(広告:うちの動画部は最高です!)
カフェ「ミケランジェロ」
主題歌が流れるオープニングで、テラスからメールを打ってるシーンで出てきます。
ひたすらオシャレ。もっと暖かくなったら私もテラス席でメール打ちたい!笑
でも、Macじゃないしなぁ…。それに相当ちゃんとした格好しないとな…。
他にも行きたい場所があるんですが、お台場だったりするのでもっと暖かくなってから行きたいなと考えております。
そんな「ドラマのロケ地巡り」という新たな趣味にうきうきしつつ、また1話から見始めてた私。
そういえば主題歌…最高ちゃう? ってことに改めて気付きました。
200万枚の大ヒットとなった『Everything』は、20世紀中に達成された最後のミリオンセラー曲らしいです。
今まではMISIAの歌にしか耳が追いついてなかったのですが、よく聞くと演奏がめちゃくちゃいい!
というか、やばいぐらい難しそう。
ボリュームは抑えめながらギターとベースの高度なアンサンブルに、ストリングスも電子ピアノも入り、下手するとトゥーマッチな印象になりそうなところを、ドラムをタメの効いたシンプルなリズムにしていたり、足し引きのバランスが絶妙。
AOR的なサウンドとMISIAのソウルフルな歌声がクロスオーバーしたハイレベルな曲といえそうですが、最終的には誰でも口ずさめるバラードにまとめきっている手腕に恐れいるというか…。平たくいうと、聴けば聴くほどプロの技を感じるんですよね。
この曲のすごさをきちんと解説したレビューとかないかな? とググってみたんですが、見つからず…。
諦めきれずいろいろ探したところ、この曲の編曲家が気になる本を書いてました。
ドナルド・フェイゲンのAL『ナイトフライ』の録音技術や芸術性を徹底的に解剖した本です。
ドナルド・フェイゲンといえば、度を超えた完璧主義を貫く緻密な音づくりで有名なスティーリー・ダンのメンバー。彼とジェイソン・ベッカーの2人が追求する音を構築するため、初期メンバーを次々とクビにしたり、撮り直しを重ねすぎて録音テープが酸化したという逸話が残るほど、音へのこだわりがすごい(笑)。
特に77年リリースの『Aja』は一流ミュージシャン35人を召集し、莫大な予算と録音期間をかけてつくられたAORの金字塔的作品です。
富田氏のルーツがこれらの作品にあるということで、この本を読んで理解できれば、『Everything』のすごさも分かるかもしれない! ということでコツコツ読み始めています。
普段は、Pavementみたいなヘロヘロのローファイサウンドが好きなんですが、スティーリー・ダンのようなリッチな音楽を聴いているとなんか大人になったなぁとしみじみ思いますね(笑)。
とりあえず、「28歳までに『Everything』の良さを解説できるようになる」という目標に向かってがんばります~!
先日の夜中。
寝る直前に、明日の気温を調べようと思ってスマホを開いたのですが、
「福士蒼汰、熱愛!」の8文字によりすっかり眠れなくなりました。。
もうびっくりです。。スマホ、怖い!
や、全然、福士蒼汰のファンとかではないんです、わたし。
だから次の日ふつうに出社して、朝の他愛のない会話のつもりで前の席のデザイナー女子に
「…見ました? 福士蒼汰…熱愛って」と、言ってみたんですが、なんか私の表情がまずかったらしく、
『結婚した訳じゃないんでしょ? じゃあ大丈夫ですよ!』
『大丈夫! まだ竹内涼真がいます!』
と、謎の激励を受けまして…苦笑
『ていうか、そんなに好きだったんですか!?』と。
や、全然ファンだった訳では…ないはずなんです。たぶん。
ちょこちょこ出演ドラマは見てました。あと、ファブリーズを買うときにたまたま福士蒼汰のシールが着いてるやつと着いてないやつがあったんですが、なんとなく着いてるやつを選ぶぐらいには好きだったかと思います。や、でも無意識です!!
だから「こんなに好きになってるとは思ってなかった」と、出来の悪いポップソングの歌詞のような返事をするのでやっとでした。
人間、いつまで経っても自分というものが分からないものなんですね。それにしても、この経験は今までになかった。。
だから、こんなにモヤモヤする自分がさっぱり分からない。
私の語彙力が足りないのか、うまくはまる表現がありません。
一番ぴったりかもなと思ったのが、いとうあさこがやる「朝倉 南」。
「南、モヤモヤする!」と、鏡の前でY字バランスをキメたい衝動に駆られましたが、それだけは自制しました。なんとなく。なんとなくそれをやってしまうともうなんか嫁入り前の女としてダメな気がしたのです。
少し冷静になった私は分析することにしました。
なんというか、写真付きの記事がダメだった。
福士蒼汰というと、180cmで黒髪、爽やかすぎる笑顔。これもう漫画の世界ですよね。それが週刊誌的な画質の悪い写真に写ってて、『マジで?』と。
『六本木って、え、恵比寿の職場から2駅やん』
『しかも相手、インスタの人って! 27歳って!』
『同い年やん! 私もインスタしておけばよかったよ!』
そんな不毛な文句を一通り並べたあと、気付いてしまいました。
私、27歳をちゃんと自分のものとして生きていないんじゃないか…?
「年齢なんてただのナンバーにしかすぎないわ」っていう言葉が好きなんですが、
思ったらこれは50歳すぎのハリウッド女優が言うから味があるもので、そういえば私、27歳でした。すっかり忘れてました。
27歳といえば、音楽好きとしてまず思い出すのは「27club」ですよね。
ブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョップリン、ジム・モリスン、カート・コバーン、エイミー・ワインハウス……高校生の頃は、バンドやってる友人と「27歳で死んじゃうのもちょっと憧れるよね」みたいな話で盛り上がったものです。
ロックのこういう暗い部分も、強烈に人を惹きつけるひとつの魅力ですよね。
あと、個人的に冬になると絶対に見たくなるドラマ「やまとなでしこ」。
大金持ちと結婚することに執念を燃やす主人公を、ショートカットが眩しい松嶋菜々子がひたすらキュートに演じておられました。
このドラマの設定が27歳なんです。
ちょっとオーバー目にひいたリップが最高ですよね。これぞ眼福!
で、その主人公の桜子さんが言う訳ですよ。
「私の統計では、27歳が売り時のピークなの。それを超えたら値崩れを起こすわ」。
すごいセリフですよね。
たぶん、今の時代に放送するとアウトかなぁ。
でも強烈すぎて忘れられない。小学生の頃、これを見て「なんとなく自分も将来これ言うてるんやろな~」ってぼんやり思っていたことを思い出します。
とはいえ結局、桜子さんは27歳の内に結婚することはなく。病院の御曹司とは27歳最後の日に別れる訳です。
で、次の日に万里子さんが作った手作りのバースデーケーキを前にしてボロボロ涙を流し……
って、印象的なシーンが多すぎて、語り出すと一晩は余裕で越せる…“ひとりライジングサンロックフェスティバル”を開催できそうなぐらい本当に大好きなドラマです(笑)。
東京に異動になって何が最高って、ドラマのロケ地を巡れること!笑
最終話で桜子さんが酔っ払ったときに披露していた親父ギャグ「ばっかじゃ中目黒、なに祐天寺」っていうセリフがあるんですが、この意味、今なら分かります!
というか、毎日出勤時に東横線で(もみくちゃになりながら)通ってます!
「やまとなでしこ」の舞台は代官山。奇しくも職場から2駅!
それはもう行っちゃいますよね♡
桜子さんが住んでると嘘をついてるタワーマンション「代官山アドレス ザタワー」
ことあるごとに登場する場所なんですが、一番好きなシーンは、2話のデート帰り。
びしょ濡れになったまま、桜子さんが家に入るのを見届けようとする欧介さんに「風邪ひいちゃいますよ?」と。
それでも帰らない欧介さんに向かって「ほんとにひいちゃうよ?」っていう…
この敬語からのタメ語という二段活用! すごい!!
桜子さんの天性のかわいらしさ(モテ女っぷり)が垣間見えるシーンです。天才!
で、ドラマで観てるときは、すごく広い場所なんだろうなと思ってたんですが、実際行ってみるとそこまで広くなかったです。相当遠くから、下から煽るように撮ってたのかな? そういう話も、今度動画部のN津さんとしてみたい…と思いつつ。
(広告:うちの動画部は最高です!)
カフェ「ミケランジェロ」
主題歌が流れるオープニングで、テラスからメールを打ってるシーンで出てきます。
ひたすらオシャレ。もっと暖かくなったら私もテラス席でメール打ちたい!笑
でも、Macじゃないしなぁ…。それに相当ちゃんとした格好しないとな…。
他にも行きたい場所があるんですが、お台場だったりするのでもっと暖かくなってから行きたいなと考えております。
そんな「ドラマのロケ地巡り」という新たな趣味にうきうきしつつ、また1話から見始めてた私。
そういえば主題歌…最高ちゃう? ってことに改めて気付きました。
200万枚の大ヒットとなった『Everything』は、20世紀中に達成された最後のミリオンセラー曲らしいです。
今まではMISIAの歌にしか耳が追いついてなかったのですが、よく聞くと演奏がめちゃくちゃいい!
というか、やばいぐらい難しそう。
ボリュームは抑えめながらギターとベースの高度なアンサンブルに、ストリングスも電子ピアノも入り、下手するとトゥーマッチな印象になりそうなところを、ドラムをタメの効いたシンプルなリズムにしていたり、足し引きのバランスが絶妙。
AOR的なサウンドとMISIAのソウルフルな歌声がクロスオーバーしたハイレベルな曲といえそうですが、最終的には誰でも口ずさめるバラードにまとめきっている手腕に恐れいるというか…。平たくいうと、聴けば聴くほどプロの技を感じるんですよね。
この曲のすごさをきちんと解説したレビューとかないかな? とググってみたんですが、見つからず…。
諦めきれずいろいろ探したところ、この曲の編曲家が気になる本を書いてました。
ドナルド・フェイゲンのAL『ナイトフライ』の録音技術や芸術性を徹底的に解剖した本です。
ドナルド・フェイゲンといえば、度を超えた完璧主義を貫く緻密な音づくりで有名なスティーリー・ダンのメンバー。彼とジェイソン・ベッカーの2人が追求する音を構築するため、初期メンバーを次々とクビにしたり、撮り直しを重ねすぎて録音テープが酸化したという逸話が残るほど、音へのこだわりがすごい(笑)。
特に77年リリースの『Aja』は一流ミュージシャン35人を召集し、莫大な予算と録音期間をかけてつくられたAORの金字塔的作品です。
富田氏のルーツがこれらの作品にあるということで、この本を読んで理解できれば、『Everything』のすごさも分かるかもしれない! ということでコツコツ読み始めています。
普段は、Pavementみたいなヘロヘロのローファイサウンドが好きなんですが、スティーリー・ダンのようなリッチな音楽を聴いているとなんか大人になったなぁとしみじみ思いますね(笑)。
とりあえず、「28歳までに『Everything』の良さを解説できるようになる」という目標に向かってがんばります~!