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なんて、うらやましい動きだ!

Penseur

2017.01.12

MT

2016年の末。
39度の熱を2回出したが、どちらもお風呂で汗を出して1日で完治させた。
これ以上、不幸なことは起こらないだろう。九州に住む両親に娘の顔を無事に見せることができるだろうと思っていた矢先に、ある出来事が起こる。

魔女の一撃
ぎっくり腰

である。
夜、腰が痛いなと思いながら布団に入ったが、夜明け前に激痛で起きることとなる。
痛さで寝返りがうてない。少し動くと、右腰を中心に激痛が走る。全身が強張るくらいに。
そんな痛みが襲ってこないようにしばらくじっとしていると、尿意を催す。トイレにどうやっていくのだ。家の中にあるトイレがとてつもなく遠くに感じる。ベランダのほうが近いが・・・いや、それは大人としてダメだと思い直すことに。
しかし、一人では行けないため、やむなく妻を起こし、支えになってもらうことに・・・したが、他人の力は無意味だと知る。どの体勢で痛みがくるのか分からないため、勝手に力を入れられるとバランスが崩れ、痛いのだ。
しかたなく痛みの少ない仰向けになり、妻に手を持ってもらい、引きずられる形で移動。冷や汗を流しながら便座に腰掛け、用を足した。

その後、1人になってからも安静にしていたが、トイレには行かないといけないため、ときに這いつくばり、ときににじるように1時間かけてトイレまで移動した。いつもはつまずくこともない数センチの段差が巨大な壁のようだった。トイレのドアを開けたときに激痛が襲ってきたときは、気を失うかと思った。何も気にせずトイレの床に顔をつけ、痛みが治まるのを待った。念のために手にしていた携帯電話で救急車を呼ぶことも脳裏をかすめた。

妻と娘が帰ってきてからも、安静は続く。
娘と一緒に軽やかに動く妻の姿を見て、「なんて、うらやましい動きだ!」という言葉を発したのだが、そんな言葉がこの世に存在するとは思っていなかったので驚いた。もし、ぎっくり腰を治す薬の広告を作ることになったならば、ぜひこの言葉をコピーに使いたいと思う。

そんなこんなで1日半後、なんとか立てるようになり、妻の肩を借りながら帰省した。
もちろん寝正月である。