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Illustratorのこと 文字-01【文字詰めについて】

Penseur

2014.09.04

M'Quve

DTPが確立されしばらくがたちます。
それまで印刷物制作にはデザイン(割り付けや色指定)、写植、版下、製版(色分解)と
複数行程がありそれぞれに特化したプロフェッショナルが存在していました。
それが現在はオペレーターひとりで印刷までの全工程をこなすことが可能になりました。
昔に比べると習得すること、知っておく必要があることが広範囲で多岐にわたるため、
個々の要素に対する理解度がどうしても浅くなりがちです。
実作業では少し変でもとりあえず何とかなっていたりするのですが、
最終印刷されたものを見て文字が飛んでいた!? 無知による事故を防ぐため、
クォリティや作業効率を上げるためにも日夜理解を深めることが大切です。

 

文字詰め(カーニング):文字パネル・OpenTypeパネルで設定します。

 

用語説明

ペアカーニング
文字ひと組ごとに個別の間隔調整情報のこと。
TrueTypeなどフォントタイプによりペアカーニング情報が埋め込まれていないものがあります。

メトリクス
詰め方をペアカーニング情報を元に詰める方法。

オプティカル
文字の形状に応じて文字間を詰める方法。「optical=視覚の。視力の。」
言葉の意味から数値ではなく見た目感覚的に詰める感じ。

 

設定

blog_makube_140904a

カーニング0(設定なし)
和文はベタです。欧文は既にペアカーニングが効いてます。

自動
漢字はペアカーニング情報が付かないためベタです。ひらがな・カタカナ、欧文、共にペアカーニングが効きます。

オプティカル
漢字が詰まります。ひらがな・カタカナ、欧文も詰まりますが「自動」とは違う詰まり方をします。
わたし個人、漢字のピッチがバラバラになるのがキモチ悪いのでさけています。

プロポーショナルメトリクス
「自動」と同様の詰まり方をします。

 

気をつけたいこと

「自動」の時の手詰め
1ヵ所カーニング調整すると、その調整された文字の設定がカーニング0になりもう片方がベタになります。
結局全体をカーニング0にしてから調整することになります。1文字単位トラッキングで調整する方法もありますが…

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「オプティカル」の時
文字サイズの違いにより詰め方が変化するので、ロゴなどで使うときはアウトライン化してから拡大縮小する。
あと、均等配置(最終行左揃え)で最終行もジャストな場合、縮小するとオーバーフローを起こします。
もしくは拡大しても途中の改行ポイントが変わる場合があります。

blog_makube_140904c

 

以上、こんな感じで小さいことでも役に立てばと思い今後発信します。